お店の掲載依頼はこちらからどうぞ

カウンター5席の大人の隠れ家。「十割蕎麦 Sobami」で食べる絶品『鴨せいろ』 / 彦根市

ロモアライターの高橋(@iii.p_qiii)です!

蕎麦粉だけで作るつなぎを使わない蕎麦、それが「十割蕎麦」。蕎麦粉には麺にするためのつなげる役割をもつ粘り成分が少ないため、十割そばを打つのには高度な技術が必要であると言われます。

今回は、そんな十割蕎麦が食べられるお店「十割蕎麦 Sobami」へやってきました!

2021年11月7日、彦根市河原にオープン。清楚な着物姿の女将さんが自ら手打ちし、お一人で切り盛りされているお店さんです。

界隈の雰囲気をまとう昭和レトロな建物、入り口には楚々とした蕎麦の花暖簾。引き戸に手を掛け、ちょっとドキドキしながら「ひとりですが…」とお声かけさせていただくと、にこやかに迎えていただけました。

店内はカウンター5席のみ。入ってすぐの席には先客のご夫婦が、奥の席は予約が入っており、1人だから入れた幸運に思わずガッツポーズ。

その後もあとからあとからお客さんが訪れ、その度に女将さんが申し訳なさそうに対応なさっていたため、確実な入店には予約が必須とひしひしと感じました。

メニューは、「せいろ」800円(税込)と「鴨せいろ」1600円(税込)の二種類。その他に蕎麦前の一品料理と日本酒もあります。

蕎麦前とは、注文の蕎麦が出てくるまでの間に日本酒と一緒に、蕎麦屋の定番つまみをいただく文化を指します。日本酒好きとしては蕎麦前はもちろん、日本酒の胸躍るラインナップについつい目が奪われてしまうところですが、まずは一旦冷静に。

そして今回は、近江鴨を使った「鴨せいろ」に即決。隣席のご夫婦は蕎麦前のだし巻きや鴨の陶板焼を、日本酒と共に楽しまれていました。

ご一緒に少しいかがですとお声かけくださり、オススメの日本酒をお猪口に分けてくださったばかりか、香ばしい香りを店内外に放っていた陶板焼もご相伴にあずかりました。

こっくりと口の中に広がる甘辛さと近江鴨の軽やかな脂。合わせたお酒が、それらを優しく包んで驚くほどスッと連れ去ります。美味しそうに撮影されたお写真もご提供くださり、あとで振り返り見てもまだ美味しさが続いてるような気がするほど。

“次は絶対にまずは蕎麦前!”と、ここで早くも決意。

蕎麦は秒単位で食感や風味が変わっていくと言われるので、運ばれた「鴨せいろ」を早速いただきます。

天然素材のザルに盛られた十割蕎麦と、鴨肉たっぷりの温かいつけ汁。細くともしっかり力強さのある蕎麦が、主張し過ぎない鴨脂と出汁の香りに負けもせず勝ちもせずちょうど!といった感じで、食べてしっくり来る具合。

近江鴨は弾力ある身の歯応えも心地良く、後味のほのかな甘味と後引く鴨脂の旨みが印象的でした。

最後には蕎麦湯をいただき、まずはそのまま飲んで蕎麦の香りをあらためて感じた後は、だし汁と共に一滴残らず飲み干してしまいました。満腹感より満足感、これぞ食の喜び。

また、それぞれの器や酒器、日本酒も「おっ!」と心揺さぶられるようなこだわりを感じ、小さな楽しみが散りばめられたお店です。何よりふうわりと安らかな空気を作る、割烹着の女将さんがいる空間の心地よさ。

シンプルに蕎麦を堪能できる大人の隠れ家を見つけた気分です。

蕎麦前のだし巻き

[店名]十割蕎麦 Sobami
[店舗]滋賀県彦根市河原1丁目1-29
[電話]070-8360-4425
[営業時間]11:30-15:00
[定休日]火・水
[お店のSNS]Instagram

よかったらシェアしてね!
もくじ